The cotton conection

2012.09.06

柳ヶ瀬

090408 2465久しぶりにランチのお誘いがありました。連れて行ってもらったのは岐阜・柳ヶ瀬にある「ミツバチ食堂」さん。いただいたのは「高野豆腐のおろしカツ定食」。ご飯は雑穀か玄米で私は玄米を選びました。お昼時でなかなか混んでいましたが、若い方もおじいちゃんおばあちゃんも、あらゆる世代の人がいらっしゃいました。現代版大衆食堂を目指されているそうですが、まさにそういう雰囲気がすでに漂っていました。私は最近胃腸の調子が悪く、食べ過ぎたりちょっと脂っこいものは受け付けないようになってしまったのですが、「自然の力で育ったお米や野菜を昔ながらの製法で作られた調味料でお料理」されたメニューとのことで、安心していただくことができました。ボリュームも十分あったのですが、ペロッと完食。あとから胃がもたれることもなく、幸せな満腹感でした。こんなメニューが毎晩作られたらなぁ。健康で豊かな食生活。まだまだ「憧れ」る段階です。
その後は「ツバメヤ」さんというお店に連れて行ってもらい、本わらび餅を買ってきました。「美味しいよ~」と言われたので、娘にも「美味しいよ~」と(食べたことないのに)言いながら、いよいよ夜のデザートタイム。開けてびっくり。きな粉がたっぷりびっちり箱に入っていてお餅が見えない!そのあふれたきな粉をペロっとなめた娘は「ちょっとにがーい」と言いました。「え~?」と思い食べてみると確かに甘すぎず少し大人の味。子どもには向かないのかな?と思い、やっとの思いで(笑)探し出してお餅をもちあげると・・・びよーーーーーんとのびる。ふわふわとろとろ、しかも大きい。粉を落とさないようにパクっと一気にかぶりつくと、甘い!美味しい!その後娘と取り合いになったのは言うまでもありません。娘は「わらび餅」を「笑い餅」と勘違いしていたのですが、食べ終わった後の言葉は「本当に笑っちゃう(幸せにという意味で)お餅だったね!」でした。きな粉は絶対に残るよ、と言われていた通りたっぷり残りそうです。常備しているお餅につけていただこうと思います。
柳ヶ瀬という場所は、昭和の時代を思い出させる、たくさんの小さなお店がならんだアーケードのある商店街です。行って思ったのは、あのアーケードの中には外界とは全く違う空気が流れていること。古き良き時代の面影を残しながら、時がたって人が減り少し寂しい雰囲気も漂わせています。それでも「ミツバチ食堂」さんや「ツバメヤ」さんのような人気のお店があって、一歩そこに足を踏み入れればそんな寂しい雰囲気なんて何も感じなくなります。私はまだ引っ越してきて半年なので良く知りませんが、きっともっとたくさん魅力的なお店が隠れているのだと思います。何だか「寂しくなってしまった商店街」というよりも、そんな雰囲気が大好きで逆に利用して大切にしようとしている印象を受けました。アーケードのある商店街といえば、数年前まで住んでいた東京にもありました。目黒・品川の境目にある「武蔵小山商店街」(あぁ懐かしい!)。家から歩いて数分の場所にあったので、良くぶらぶらしていましたが、それこそ歩いていて人にぶつかるほど人が多い人気の商店街。でもお店は最近流行りのチェーン店が多く、「昔ながらの」という雰囲気はどこにも見当たりません。(駅ビルが出来て今はもっと便利になっているようですね。)あの商店街も楽しめる場所でしたが、柳ヶ瀬とは全く違う。どこが違うか考えてみると、武蔵小山は「今」の空気がそのまま流れる商店街。日常の続きでぶらぶら出来ます。しかし柳ヶ瀬は「今」とは違う別の空気が流れる商店街。食事をしてぶらぶらして、そこから出てくると「はっ」と現実に戻されます。郊外には大きくて便利なショッピングモールがたくさん出来てしまいましたが、そこはそこ。ここはここ。いつまでもなくならないといいな、と県外出身の私もしみじみ思うのでした。

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