何かの本で、子供は「7歳までは魔法の国に住んでいる」というような内容を読んだことがあります。まさに娘は夢の中の魔法の国の住民で、毎日ご機嫌タイムはオトナには理解不能なことをしゃべりっぱなし。実際にはないことを想像してどんどんその世界を膨らませ、気をつけてはいるのですがちょっとでも「早くパジャマ着なさい」と現実的なことを言ったら一気に不機嫌になります。夜には必ず夫に電話をしますが、そのおしゃべりの続きをペラペラ話し出すので、いきなり電話でそんなことを話される夫はなかなかついていけないようです。そんな娘が今毎晩読んでいるのは、モーリス・センダックの「まよなかのだいどころ」。色が綺麗なので私も大好きです。先日小学3年生の姪っ子が一緒の時も読んだら、「そんなわけないやろー」とか「ありえん!」とかつっこみが入りました(笑)が、やはり5歳の娘は本当のことのように受け止めて、「こうやって作るんだね」とひとりで納得しています。「かいじゅうたちのいるところ」も持っていますが、とにかくこういう絵本は魔法の国にいる今読まなければ!と思います。
もうひとつ最近のお気に入りは、保育園から借りてきたばばばあちゃんシリーズの「いそがしいよる」。これは初めて読みましたがおもしろい。読むほうも言葉がどんどん増えていくところでいかにつっかえずに読めるかと毎回挑戦で、楽しめます。2歳か3歳のおしゃべりが得意になってきたころから、娘の世界には「ばばばあちゃんとゆりこちゃん」がでてきます。いきなり「今日ゆりこちゃんが遊びに来るよ」と言ったり、「ばばばあちゃんが今日ころんでケガしちゃったよ。」「ゆりこちゃんのおうちはココだよ」などとにかくリアル過ぎて一時は怖いくらいでした。ばばばあちゃんやゆりこちゃんは今思えば絵本に出てきた名前かもしれないけど、その頃はそんなことも知らず、保育園の先生に「クラスにゆりこちゃんていますか?」と聞いたことがあります。いない、と聞いてさらに「うちの子は大丈夫だろうか」と変な心配をしたりして。今ではできるだけ長くこの夢の世界にいてほしいと思うので、娘の話にもつきあってあげられるようになりました。
2012.10.10