そういえば昨日の食中毒の話。書くのを忘れましたが、その日に保育園から娘が借りてきた本はあまりにもタイムリー。タイトルは「くさる」。何だか運命を感じました(笑)。しかし本の内容は「くさったら食べちゃだめだよ、気をつけて」というだけの内容ではありませんでした。もっともっと深いお話でした。女の子がママに、「何だかくさいよ?」とゴミの出し忘れに気付くところから始まるのですが、その後ママは生ゴミを庭の土に埋めました。女の子は「お庭がくさくなっちゃう!」と心配するのですが、ママはミミズやダンゴムシの食べ物になること、そのような微生物や小さな動物が死んでくさって、また次の動物や植物の栄養に生まれ変わることを説明しています。もちろん、腐った臭いが危険信号だということも分かるけれど、何よりも小さな動物から大きな動物、植物の命が循環している様子が子どもに分かりやすいカタチのお話になっていて、その本を出して「読んで~」と言われたときに、「え、“くさる”~!?またすごいの借りてきたね」と笑ってしまった自分が恥ずかしくなるくらいでした。自然の中で暮らす生き物・植物はすべていつか土に還ること、難しい話かもしれないけれど、「ゴミ」や「くさること」や「いやな臭い」などあまり良くないイメージが、こういう大きな自然と結びついて考えられるようになるためには、必要な本だなぁと思いました。土に触れたりする機会が少なくなった今の世の中にピッタリかも。
あいかわらず図書館にはほとんど毎週行っています。しかし最近なぜか図書館でたくさん本を借りてきても、うちにある本ばかり「読んで」と言われます。ひとつは「てぶくろがいっぱい」。これは私の母が、数年前に買ってくれました。その頃はまだ娘も小さく、あまりこの絵本に飛びつかなかったのですが、ここのところ毎日読んでいます。お父さん・お母さんのいない間におばあちゃんがお世話をしに来てくれること、絵本に出てくる男の子が双子だということを今ではすんなり理解できて、「うちにもおばあちゃん来てほしいなぁ」とか「ふたごが欲しいなぁ」と言ってはぬいぐるみと双子ごっこをしています。まだまだ暑いけれど秋に向かう今、寒そうな絵を見て涼しく感じるのは私だけでしょうか。
もうひとつ体感的に(?)気持ちが良くてほぼ毎日読んでいるのが「うちにかえったガラゴ」。綺麗に紅葉した景色の絵がとても気持ちよく、ガラゴの家にお客さんがたくさんやってくる間にも雪がどんどん降り積もり、外の寒さとは逆に家の中のお風呂や食事のジンワリと温まって(暖まって)いく様子が本当に心地よいです。最後にバムとケロが出てくるあたりには心も温まり、娘に毎回「こんなおうちいいねぇ、誰かうちにも遊びに来ないかなぁ?」と聞かれ、「それじゃぁ、ガラゴの家みたいにきれいで温かい家にしなくちゃねぇ」と、片づけをしない娘にちょっと皮肉を言って温まった心がちょっと冷えるのを感じます。その一言が余計なんだと心の中で反省しながら、気付いていない娘に「さぁ、もう寝ようね」とやさしい声でやさしいお母さんを演じて一日が終わるのでした。
2012.09.13