数年前、娘を友達のお稽古（日本舞踊）の発表会へ連れて行きました。その時は会場が暗くなるのが怖くてじっくり見ることが出来なかったのですが、終わった後にその友達の子が出てきて、「よくやったね！おめでとう！」とたくさんの人からプレゼントや花束を渡されているのを間近で見て、娘は突然「ギャ～！」と泣き出しました。それは「どうして！？どうしてもとちゃん（自分）はもらえないの？もとちゃんもあれ欲しいのにー！」というくやし涙でした。あたりまえです。頑張った子しかもらえないんだよ、と説明しました。
そして昨日は姪っ子（小学3年生）のピアノの発表会がありました。ママはもとピアノの先生ということもあり血すじかな？ものすごく上手です。もちろん毎日毎日一生懸命練習していたのを知っているので、努力の上の才能だと思います。この発表会を見せるために、わざわざ保育園を休ませました。もちろん仲良しの従姉妹のお姉ちゃんが頑張っている姿を見てほしいというのが一番ですが、二番目の理由は娘のモチベーションをあげるために。花束を一緒に買いに行き、「欲しい！欲しい！」というので、また「頑張った子しかもらえないんだよ」という説明をじっくりしてなだめ、いざ発表会。着ていったのは、去年逗子の保育園で行われたクリスマス発表会用に作ったカップケーキ柄のワンピース。あなたが主役か！と突っ込みたくなるほど念入りにおしゃれをしていました。会場の雰囲気におされながらも、最前列で従姉妹が出てくるのを待ちました。本番もばっちり。かなり緊張していましたが姪っ子はとても上手に弾くことができました。そしてその時娘は・・・きっと最近お気に入りのジュエルペットのぬりえ図鑑に見入っているんだろうなぁと思いながらも、そっと横を見ると、しっかり従姉妹の姿を食い入るように見ていました！それだけでも連れて来たかいがありました。たいていこんなおとなしくしていないといけない場面ではお菓子を食べるか絵を描いていないとモタナイ娘なので。その後、ホッとした表情で出てきた姪っ子を、家族全員で出迎えました。欲しいけど頑張った子しかもらえない花束、可愛くてすごく気に入ってしまったけど渡さなければいけないという、つらい（笑）役どころを娘はついにやりとげました。たったこれだけの、ほんの一瞬の、普通なら誰でもできる「花束を渡す」という行為は、人一倍悔しがり屋で、まだまだ自己中心的な娘にとっては大きな大きな仕事でした。
娘の発表会は12月です。さぁ頑張って練習してくれるかな。うんとかわいい花束を用意してあげるから、娘よ、がんばれ～