停電、モノの買い占め、ガソリン不足、交通の混乱、そんな状況が続く地元神奈川から飛び出し岐阜にきて思ったこと。
あまりにもここにはモノがあふれている。スーパー、コンビニには牛乳もカップラーメンもパンも種類豊富に棚からあふれそう。電気も使いたい放題。街を歩く人も車を運転する人も、お店も病院も薬局も、すべて通常通りのんびりしてる。こちらでは今日雪が降りました。どこの部屋も暖房がきき、病院や薬局もガンガンに暖かかった。お義母さんが神奈川に送るはずだった荷物をほどいた。電池、ラジオ、カップラーメン、パン、ビールなんでも入っている。お布団には電気毛布。情報を得るためテレビはつけっぱなし。
何だろうこれは。何だろうこの余裕は。ドラえもんが現れて、各家庭にひとつ大きな穴をつける。自分のうちで使わない毛布や薬局にならんだたくさんの水、オムツ、生理用品を買ってきて随時入れると、被災地へ自動で仕分けして届く。そんなシステムができないだろうか。
今日、最後のご注文分の商品を送ろうと宅配業者の営業所へ行きました。伝票をすべて手書きしなければいけないので30分以上座っていましたが、たくさんのお客さんが荷物を出しに次から次へとやってきました。神奈川の娘に、茨城の姪っ子に、千葉の親戚へ。買い占め現象が起こっている首都圏へお米や電池、食料をたくさん送っていた。首都圏へは時間はかかるけど荷物はどんどん送れるんだ。ここにはモノがこんなにもあふれているのだから。
でも中には「福島へ送りたい」との申し出に、営業所の人は「今は受け付けてないです」の一言。あまりに冷たかった。どうしたらいいのと詰め寄るおじさんに、ただ「申し訳ありません、受け付けてないんです」の言葉。何気ない会話は「原発事故が怖いねぇ」という内容が多かった。

被災地で避難所生活をする若いお母さんがお医者さんに自分の子供が食べたものを吐いてしまって水も飲めない、と訴えている姿をテレビで見ました。今ストレスで食べられなくなってしまった子供が増えているそうです。小さな赤ちゃんをかかえたお父さん、自分が何もしてあげられないのが一番つらいとつぶやいていた。その画面を見た瞬間、涙がとまりませんでした。自分の娘がそんな状況になったら・・・。いったん消したPCを再度たちあげて、まず岐阜県で個人からの物資を受け付けていないか調べました。どうしたら届けられるかわかったら、明日その方法をできるだけたくさんの宅配業者の営業所のドアに貼り付けようと考えました。そうすれば送りたくても方法がわからなかった人に知らせられる。だけど調べるうちに個人からの支援物資は送らないほうが良いということを知りました。（いまさらですみません）

http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/earthquake/26928.html

http://d.hatena.ne.jp/k_ma_calon/20110311/1299837162

http://blog.livedoor.jp/koki_uchiyama/archives/1281312.html

こんなにもモノがあふれているのに、何もしてあげられない。毛布ひとつ届かず凍えている避難所の人、吐いてしまって夜泣きをしていたあの子、いったいどうなってしまうのかな。いとこと気のすむまで遊び、ケンカをし、おなかいっぱい食べ、ぐっすりと暖かいお布団で寝ている娘。そして暖かい部屋で紅茶を飲み、神奈川や東京の友達が停電やモノ不足で困りながらも懸命に前向きに暮らしている姿をツイッターでチェックし、「がんばれ～」とただ思いながらも仕事を続行している。あまりにも自分が情けない。考えても考えてもすべて甘すぎる思いつき。

ただできるのは、義援金の振込み。
http://www.jrc.or.jp/contribution/l3/Vcms3_00002069.html

コンフォートキルトの制作。（毛布も送れるらしい）
http://www.viq.com/

ガソリンがない、食べ物が消える、電気がこない、混乱に陥る首都圏の方々の不安を軽く見てはいけない。懸命に節電をして協力している人がたくさんいます。断水の地域、深刻な食糧不足、皆がんばっています。何の不自由もないここにいる私に何ができるか、不安と戦っている友達の代わりに何ができるか、よくよく考えよう。

まず明日はコンフォートキルトのための生地調達だ！お義母さん、ミシンお借りしますよ！
それから今ひとつ、できた。これをキルターの皆さんに広めること。
http://www.rakuten.ne.jp/gold/cottonconnection/