最近よく本を読みます。たいていはご存知の通り、夫のお下がりです。今回「おもしろいよ」と回ってきたのは、宮部みゆきの「おまえさん」。この人の時代小説は大好きですが、またまたハマりました。詳細を書くとどこかのレビューみたいになっちゃうので省略しますが、後からじんわり考えさせられたのは、「人と人との距離」でした。距離といっても半径何メートルとかではなく・・・家族でも身内でもない他人との付き合いがとても濃い時代があったんだなぁということです。子供が何人も生まれれば、長男以外はどこかへ奉公へ出たり、養子になったりがあたりまえの時代。家族でさえバラバラに過ごすことの多い現代に生きていると、なるべく他人と関わらないように生活をしてしまうこともあります。仲のよい友人でさえ家と家を行き交うことに遠慮がちになってしまったり。今ほど「プライベート」は尊重されていなかったかもしれないけれど、今よりももっと人と人が助け合うシステムが充実していただろうなと思います。
最近娘と毎日かかさず見ている「カーネーション」。こちらも一昔前のお話ですが、縫い子さんが住み込みで暮らしている様子がとても新鮮で、他人との関わり合いが濃いなと感じます。私自身、祖父や祖母と一緒に暮らしたことはありません。3歳や4歳の頃から一人部屋を与えられ、大きくなると閉じこもって自分のやりたいことばかりしていました。家族との会話、。他人とのつきあい。勉強が出来なくても、そういう環境で身につけられるモノが一番人にとって大切なんじゃないか、とこの小説やカーネーションを見て思う今日この頃です。
中学生の作文みたいになってしまいましたが・・・とにかくもっと娘を外に連れ出さなければと思うのです。保育園でさんざんやっているだろうけど、友達とのケンカ、オトナとの会話、ご近所さんに会ったら挨拶。そんな些細な経験はいくらしたってしすぎることはないんだから、今の世の中。
しかしこの週末は二日間とも家に閉じこもりケーキづくりとクッキーづくり。。。私が外に出たくないだけでした。いかんいかん。
※宮部みゆき 『おまえさん』は、『ぼんくら』『日暮らし』に続くシリーズ新作ということで、読んでみようと思われた方はまずそちらから読んでみると楽しいと思いますよ。