梱包の最終段階、ラストスパートをかけているときでした。いきなりグラグラっときてラジオ、パソコン、電気、すべてがプッツリ。倒れかかった生地をハっと受け止めて、その場に座り込みました。長い!こんな地震は生まれてはじめて。モノが落ちたりある程度の被害はありましたがまったくひどいものではなく、「今回のは大きかったなぁ」とまた仕事にとりかかろうと思って片づけをはじめるとまた地震!あまりの静けさになんだか不気味な気配を感じました。
ラジオが聞けない。パソコンのウィーンという音がしない。電気がつかない。外も静か。こんな静けさ久しぶり。パソコンがつかないのなら違うことしようと確定申告の書類をわさわさとりだして・・・あれ?娘は?夫は?急に心配になってきました。電話もつながらない。車に乗り込みラジオを聴いてはじめて事の大きさに気づきました。そして、信号がついていない!!おまわりさんもいない!人がぞろぞろ歩いている!危険な交差点、ふみきり、何とか保育園にたどりつくと防災頭巾をかぶった小さなコドモたちが身をよせあってお父さんお母さんのお迎えを待っていました。あぁごめん。もっともっと急いでくれば良かった。とりあえず閉店するお店に無理やり入って懐中電灯用の電池を買いました。娘を怖がらせないようにどうしようか。良いものがありました。ディズニーランドで買った、ピカピカひかるミニーちゃんの手。真っ暗な部屋の中で楽しそうに遊ぶ娘。幸いうちは停電のみでガスも水道も大丈夫でした。それからアラジンのストーブなので暖房もありました。余震がおこったらすぐにストーブを消し、を繰り返し夫や両親などの無事を祈っていました。電話もネットもつながらず真っ暗闇で何をしたか。懐中電灯とミニーちゃんの光る手を持って娘のドリル。毎日「今日やれる?」「今日お勉強できる?」と聞かれては結局寝る時間になってしまい「え~お勉強?明日にしよう~」と親らしからぬ態度でやろうとしなかったもの。本も読みました。そうすると娘の口から「今日は時間がたーーっぷりあるね!」と一言。あぁ、こんな非常事態に親子で一緒にいられることの幸せをあらためて実感。今頃まだお父さんお母さんのお迎えを待っている子供たちが保育園で寂しい思いをしているだろうに。
お父さん、お母さん、どうか無事で、どうか気をつけて!
2011.03.11